図形領域における複数の下位体系を行き来する活動に焦点を当てた教材開発

書誌事項

タイトル別名
  • Development of geometry teaching materials focused on oscillatory activity in geometrical subsystems
  • ズケイ リョウイキ ニ オケル フクスウ ノ カイ タイケイ オ ユキキ スル カツドウ ニ ショウテン オ アテタ キョウザイ カイハツ

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抄録

本研究では、小・中・高等学校で学習される図形領域の探究を、具体から抽象への過程の中で次の4つの下位体系にわけた。(1) 直感的・具体的操作による考察,(2) 初等幾何学的考察1(数、文字式なし)(3) 初等幾何学的考察2(数、文字式あり),(4) 座標幾何学的考察。そして、この4つの下位体系を行き来する活動の特徴と意義を特定した上で、それらを具現化した2つの教材「黄金長方形を折る」、「長方形を切り分け正方形をつくる」を開発した。この2つの教材は、手を動かしながら試行錯誤できる具体的操作(下位体系(1))から始まり、数,文字式を活用して解決(下位体系(3))した後で、数,文字式を用いずに幾何学的性質のみで解決を試みていく(下位体系(2))展開になっている。具体的作業から広げていけると共に、数や文字式を用いた解決の利便性と、数や文字式を用いない解決から得られる初等幾何学的な構造の美しさの両面が感得できる教材である。

収録刊行物

  • 数学教育学会誌

    数学教育学会誌 51 (1-2), 39-50, 2010

    一般社団法人 数学教育学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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