インクルーシブ環境 (幼児教育・保育施設) における聴覚障害児の社会的遊びとコミュニケーション状況および, 関連要因の検討

  • 大原 重洋
    豊田市こども発達センター難聴幼児通園施設なのはな
  • 廣田 栄子
    筑波大学大学院人間総合科学研究科
  • 鈴木 朋美
    豊田市こども発達センター難聴幼児通園施設なのはな

書誌事項

タイトル別名
  • Social play and communication between hearing-impaired preschoolers and their hearing peers in inclusive settings

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抄録

難聴幼児通園施設に併せて, インクルーシブ環境 (保育園・幼稚園) に通園する聴覚障害児9名を対象として, 聴力正常な幼児 (聴児) 集団における社会的遊びの発達段階とコミュニケーション行動について観察し, 聴力レベル, 言語能力等の要因の関与について分析した。対象児は平均聴力71.2dB (SD18.0) で, 3歳4ヶ月から6歳1ヶ月児であった。その結果, 協同遊び段階3名 (33.3%), 一人遊び段階1名 (11.1%), 並行遊び段階3名 (33.3%), 保育士との遊び段階2名 (22.2%) に分類できた。聴覚障害3~4歳児では, 聴児の発話の受信が困難な傾向を認めたものの, 全例で概ね聴児とのコミュニケーションの成立を認めた。対幼児のコミュニケーション行動の発達は, 聴力レベルや言語能力よりも生活年齢の要因の関与が大きかった。

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参考文献 (21)*注記

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