リグノフェノールを担体とする固定化セルラーゼの基礎的特性

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タイトル別名
  • Basic Characteristics of Cellulase Immobilized on Lignophenol
  • リグノフェノール オ タンタイ ト スル コテイカ セルラーゼ ノ キソテキ トクセイ

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抄録

セルロース系バイオマスの酵素糖化において,セルラーゼコストの低減のため,セルラーゼの回収再利用や固定化技術の進展が望まれる.固定化担体としては,化学修飾せずとも物理的吸着のみで酵素が強く固定され,かつ,酵素固定量が大きく,再生可能な担体素材の開発が期待される.ヒノキ木粉と p-クレゾールを原料として,相分離系変換システムによって誘導されたフェノール系高分子リグノクレゾールに,混合かくはんのみで Trichoderma reesei 由来の市販セルラーゼを吸着させて,固定化セルラーゼを調製した.固定化量は,セルラーゼ濃度増大とともに増加し,100 mg/g-lignocresol 以上に達した.固定化量が少ないほど単位セルラーゼ重量当たりの活性は低いが,最大でフリーのセルラーゼの約 60%の活性を示した.セルラーゼは酢酸緩衝液中でわずかに脱落したが,おおむね良好な安定性を示した.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 68 (5), 315-319, 2011

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (32)*注記

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