アンチエイジングと循環器疾患

  • 中神 啓徳
    Division of Vascular Medicine and Epigenetics, Osaka University United Graduate School of Child Development
  • 森下 竜一
    Department of Clinical Gene Therapy, Osaka University Graduate School of Medicine

書誌事項

タイトル別名
  • Anti-aging and Cardiovascular Diseases.
  • 医学と医療の最前線 アンチエイジングと循環器疾患
  • イガク ト イリョウ ノ サイゼンセン アンチエイジング ト ジュンカンキ シッカン

この論文をさがす

抄録

老化はかつては臓器別に進んできていると考えられてきたが,最近ではそれぞれが密接に関連しており,共通の老化基盤が存在するのではないかと考えられている.その有力な候補のひとつがレニン・アンジオテンシン(RA)系である.RA系阻害薬は骨粗鬆症あるいは認知症に対して予防・治療効果が期待できることが動物実験および臨床試験から明らかとなってきた.また,骨粗鬆症と血管石灰化の両方の病態に関与する分子基盤としてRANKL(receptor activator of nuclear factor kappa B(NFκB)ligand)システムが存在することも分かってきた.現代の高齢化社会において,加齢とともに急増する生活習慣病対策は大きな社会的課題であり,医療費の側面からも高血圧や糖尿病,それに加え骨粗鬆症や認知症に効果の期待できる薬剤はサクセスフルエイジングの観点からは第一選択と言えるであろう.<br>

収録刊行物

参考文献 (19)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ