腸閉塞を呈した成人小腸間膜リンパ管腫の1例

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  • A CASE OF ADULT CYSTIC LYNPHANGIOMA OF THE SMALL BOWEL MESENTERY WITH INTESTINAL OBSTRUCTION

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抄録

症例は67歳,女性.約1年半前に心窩部痛が出現.MRIで骨盤内にT1強調画像で低信号,T2強調画像で高信号の多房性嚢胞性病変が認められた.卵巣嚢腫が疑われたが質的診断は困難であり,開腹術が勧められた.しかし,患者の同意を得られず,経過観察していた.今回腹痛・嘔吐を主訴に当院救急外来受診.CT検査で嚢胞性病変に接して小腸の狭窄を認め,骨盤内腫瘍に起因する腸閉塞を疑い,緊急手術を施行した.開腹すると回腸間膜に多胞性の暗赤色,表面平滑,弾性軟の嚢胞性腫瘍を認め,嚢胞を横断するように回腸が走行し狭窄していた.回腸の部分切除を含む嚢腫摘出術を施行した.腫瘍は病理組織学的にリンパ管腫と診断した.成人腸間膜リンパ管腫は比較的まれな疾患であり,若干の文献的考察を加え報告する.

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