詳細な問診にて診断し得た先天性食道気管支瘻の１例

• 田村 光信

  近畿大学医学部奈良病院　呼吸器アレルギー内科

• 中島 宏和

  近畿大学医学部奈良病院　呼吸器アレルギー内科

• 澤口 博千代

  近畿大学医学部奈良病院　呼吸器アレルギー内科

• 永井 康晴

  近畿大学医学部奈良病院　呼吸器アレルギー内科

• 川口 剛史

  奈良県立奈良病院　呼吸器外科

• 櫛部 圭司

  奈良県立奈良病院　呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名

• A case of congenital esophagobronchial fistula which was diagnosed by detailed medical history taking

抄録

67歳男性．幼少期に結核と2度の肺炎の既往があった．2006年2月咳嗽と血痰を主訴に当科を受診した．胸部CTで左S⁶に浸潤影と拡張した気管支像を認め，血中アスペルギルス抗原とβ-Dグルカンが増加していた．当初，小児期の肺結核による続発性気管支拡張症に，アスペルギルス感染が併発したものと診断し保存的治療を行った．その後，血痰を繰り返し肺病変は拡大した．初診から3年経過した再発時の問診で，35歳頃から飲食時の咳嗽を認め，検診で食道瘻を指摘されていたことが判明した．食道造影検査により食道気管支瘻と診断し手術を施行した．比較的稀な先天性食道気管支瘻は，詳細な問診が発見の契機となり，食道造影検査が診断に有用であると考えられた．

収録刊行物

• 日本呼吸器外科学会雑誌

  日本呼吸器外科学会雑誌 25 (5), 491-496, 2011

  特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会

キーワード

• 先天性食道気管支瘻
• 食道造影検査
• 病歴聴取

詳細情報

• CRID: 1390001204361835904
• NII論文ID: 10029125669
• NII書誌ID: AN10467885
• DOI: 10.2995/jacsurg.25.491
• ISSN: 18814158
• ISSN: 09190945
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011325064
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可