OPA1遺伝子変異を有する常染色体優性視神経萎縮の黄斑機能

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  • Assessment of Macular Function in Dominant Optic Atrophy Associated with Mutation in the <I>OPA1</I> Gene

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抄録

 目的:常染色体優性視神経萎縮(DOA)は、視力障害、視野異常、色覚異常をきたす視神経疾患である。我々は、新規のOPA1遺伝子変異(IVS20+1G>A)を認めたDOA症例を報告した(Ophthalmic Res 37: 214-24, 2005)。今回、本症例の黄斑部機能について検討したので報告する。<BR> 症例:30歳、女性。24歳時にDOAと遺伝子診断された。矯正視力は右眼(0.9)、左眼(1.0)であった。タイムドメイン光干渉断層計所見として、視神経乳頭周囲の網膜神経線維層の菲薄化および黄斑部中心6mmの黄斑体積の減少を両眼に認めた。Humphrey視野計を用いた、blue-on-yellow視野でのMD値(右眼-10.66dB、左眼-10.47dB)は、white-on-white視野でのMD値(右眼-3.68 dB、左眼-3.64 dB)に比べ不良であった。また、Farnsworth-Munsell 100-hue testで青黄色覚異常を示した。主に黄斑部の錐体機能を評価できる黄斑部局所網膜電図では、a波およびb波の振幅低下を認め、網膜神経節細胞に由来するphotopic negative responseは消失していた。<BR> 結論:OPA1遺伝子変異陽性DOAでは、黄斑部の錐体機能低下を合併する場合がある。

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参考文献 (35)*注記

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