肺原発淡明細胞腫の一切除例

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タイトル別名
  • A case of pulmonary benign clear cell tumor

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抄録

非常に稀な肺原発淡明細胞腫の1切除例を経験した.症例は57歳女性.胸部打撲精査で施行した胸部X線写真にて,右下肺野に結節影を指摘された.胸部CTにて右中葉に辺縁整で,比較的造影効果の高い14mm大の結節を認め,転移性肺腫瘍または良性腫瘍を疑わせる所見であった.FDG-PETでは右中葉の結節影を含めて,全身に明らかな異常集積を認めなかった.診断および治療目的で胸腔鏡下右肺中葉部分切除術を施行した.腫瘍は,19×13×10mm大,白色調,充実性腫瘍であり,病理所見では,細胞異型は乏しく,壊死や核分裂像は明らかではなく,淡明で比較的豊かな細胞質を有する明細胞が充実性に増殖していた.免疫組織化学的染色ではHMB45(+),vimentin(+),TTF-1(-),SP-A(-),AE1/3(-),CAM 5.2(-)であった.以上より,肺原発淡明細胞腫と診断された.

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