若年者に発症した内側半月後角横断裂の1症例

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  • Radial Tear of Posterior Horn of Medial Meniscus Occurring in Juvenile: A Case Report

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抄録

内側半月後角横断裂は中高年に多く見られ,初期の強い疼痛を特徴とする疾患であるが若年者では稀である.15歳の若年者に発症した内側半月後角横断裂を経験した.症例)15歳,男性,主訴;右膝痛,病歴;2001年12月ゆりかご式のブランコより飛び降りた際に右膝を捻り転倒し受傷した.右膝痛出現し歩行困難となり当院受診した.右膝痛強く,腫脹があり,屈曲困難で穿刺にて関節血症50cc以上認めた.関節鏡を行い,内側半月後角横断裂を確定診断し他部位の損傷はなく,切除などの処置は行わなかった.10日間の膝伸展位でのシーネ固定後,簡易装具を2カ月間程度装着させ術翌日より運動療法を行った.症状は徐々に軽減し約3カ月後の再鏡視では,内側半月後角横断裂部の線維性の癒合を認めた.半月後角部は半月の他部位よりも血行があり,治癒能も幾分ある部位だが,若年の本症例では50cc以上の出血があり血行豊富で自然治癒が得られた.

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