ポリエチレン粉体と焼結した逆相/陰イオン交換複合モード型モノリス様多孔質固相抽出剤

  • 加藤 敏文
    日本フイルコン株式会社総合研究開発部新規事業開発部
  • 井上 嘉則
    日本フイルコン株式会社総合研究開発部新規事業開発部
  • 上茶谷 若
    日本フイルコン株式会社総合研究開発部新規事業開発部 中部大学応用生物学部食品栄養科学科
  • 齊藤 満
    日本フイルコン株式会社総合研究開発部新規事業開発部
  • 加賀谷 重浩
    富山大学大学院理工学研究部(工学)
  • 山本 敦
    中部大学応用生物学部食品栄養科学科

書誌事項

タイトル別名
  • A Monolith-like Macroporous Reversed Phase/Anion Exchange Mixed-mode Adsorbent Sintered with a Polyethylene Powder for Solid-phase Extraction
  • ポリエチレン フンタイ ト ショウケツ シタ ギャクソウ/インイオン コウカン フクゴウ モードガタ モノリス ヨウ タコウシツコソウ チュウシュツザイ

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抄録

固相抽出剤形状の多様化を目的として,逆相/陰イオン交換複合モード型ポリマー系吸着剤をポリエチレン粉末で焼結した多孔質円柱状の固相抽出剤を調製し,固相抽出特性を評価した.作製した焼結型固相抽出剤はモノリス様の連続孔を有しており,高流速下でも被検化合物を定量的に抽出可能であった.中性,塩基性及び酸性薬物を用いて抽出特性を調べたところ,中性及び塩基性薬物は疎水性相互作用により明確に保持され,メタノールで定量的に回収された.酸性薬物は疎水性相互作用と陰イオン交換相互作用が加味された複合相互作用により保持され,ギ酸添加メタノールで定量的に回収可能であった.焼結用樹脂のはっ水性によるイオン交換相互作用の低下が懸念されたが,その影響はほとんどなく明確なイオン交換相互作用を発現した.本検討で用いた焼結法は円柱状だけでなく多彩な形状の固相抽出剤を作製可能であるため,固相抽出剤の多様化手法として有用である.

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 61 (4), 335-340, 2012

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (30)*注記

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