腸管出血性大腸菌と腸管病原性大腸菌のゲノム解読と病原性進化メカニズムの解明 Genomic analyses of mechanisms of virulence evolution in enterohemorrhagic E. coli and enteropathogenic E. coli

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

腸管出血性大腸菌(EHEC)は,出血性大腸炎や溶血性尿毒症症候群などの原因となる病原性大腸菌である。代表的なEHECであるO157については,2001年に全ゲノム配列が解読され,その後の解析でO157株間には有意なゲノム構造の多様性が存在することが明らかとなってきた。本研究では,その多様性を遺伝子レベルで詳細に解析し,病原遺伝子を含めた遺伝子レパートリーにも予想以上の多様性があることを明らかにした。また,O157以外の主要な血清型のEHEC(non-O157 EHEC)の全ゲノム配列を決定し,O157や他の大腸菌との全ゲノム比較解析を行うことにより,O157とnon-O157 EHECが異なる進化系統に属するにも関わらず,病原遺伝子を中心とした多くの遺伝子を共通に保持し,それらの共通遺伝子群の大部分はプロファージやプラスミドなどの可動性遺伝因子上にコードされていること,しかし,これらのファージやプラスミドは異なる由来を持つことなどを明らかにした。従って,O157とnon-O157 EHECは,それらの可動性遺伝因子群を介して類似した病原遺伝子セットを獲得することによって,それぞれEHECとして独立に進化(平行進化)してきたと考えられる。さらに,本研究では,腸管病原性大腸菌(EPEC)のゲノム解析を行い,代表的EPEC菌株が保有する病原遺伝子セットの全体像を明らかにした。<br>

収録刊行物

  • 日本細菌学雑誌

    日本細菌学雑誌 66(2), 175-186, 2011-10-31

    JAPANESE SOCIETY FOR BACTERIOLOGY

参考文献:  33件中 1-33件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10030278651
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00189800
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00214930
  • NDL 記事登録ID
    023243110
  • NDL 請求記号
    Z19-229
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  J-STAGE 
ページトップへ