急性胆嚢炎症例における胆汁細菌の検討―急性胆嚢炎ガイドラインの重症度に準じて―

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タイトル別名
  • Bacteriological Analysis of Bile in Acute Cholecystitis according to the Guidelines

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抄録

要旨:急性胆嚢炎症例において,胆汁細菌陽性に関する高危険因子の検討を行い,ガイドラインの重症度に準じた胆汁細菌の解析を行ったので報告する.対象は急性胆嚢炎症例の163例で,軽症17.2%,中等症42.9%,重症39.9%であった.中等症・重症例,高齢者,発熱例,CRP高値例,壊疽性胆嚢炎などの局所高度炎症例などは胆汁細菌陽性となりうる有意な危険因子であった.重症度別の検討では,年齢,体温,白血球数,CRP値,術後合併症,術後在院日数などにおいて3群間で有意差を認めた.また,胆汁細菌陽性率は軽症28.6%,中等症例では55.7%,重症例では75.4%であり,3群間のいずれにも有意差を認めた(P =0.0003).検出菌の種類,抗菌薬耐性,複数菌の出現状況などから,重症度に応じた適切な抗菌化学療法が必要であると考えられた.<br>

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 25 (4), 610-618, 2011

    日本胆道学会

参考文献 (30)*注記

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