所有者同意を必要としない登録制度による近代建築の保存に関する考察

書誌事項

タイトル別名
  • Consideration of the conservation of the modern architectures by the registration system without owners' approval
  • 所有者同意を必要としない登録制度による近代建築の保存に関する考察--横浜市の登録・認定歴史的建造物制度を事例として
  • ショユウシャ ドウイ オ ヒツヨウ ト シナイ トウロク セイド ニ ヨル キンダイ ケンチク ノ ホゾン ニ カンスル コウサツ ヨコハマシ ノ トウロク ニンテイ レキシテキ ケンゾウブツ セイド オ ジレイ ト シテ
  • 横浜市の登録・認定歴史的建造物制度を事例として
  • A case study of Yokohama city

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抄録

近年、都市部にある近代建築が相次いで解体されるという問題が発生している。近代建築の保存では建物の保存に対する所有者の同意をどのように扱うかが大きな課題となる。本研究はその所有者同意を必要としない建造物登録制度の仕組みと課題を明らかにすることを目的とする。横浜市の登録制度は所有者の私的財産権を考慮して規制に強制力はなく、登録建造物の名称を公表していないという仕組みである。その中で1)より多くの歴史的建造物の現状把握、2)情報を活用した戦略的な都市政策の展開、3)所有者や市民への啓発といった効果をもたらした。しかし、行政法の立場から見ると建造物の名称を公表するだけでは財産権の侵害にはならないため、今後は登録制度を公表の危険性や規制の手法に関する議論も含めて検討していく必要がある。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 46 (3), 217-222, 2011

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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