急性胆嚢炎で発症した腎細胞癌胆嚢転移の1例

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  • A case of metastasis to the gallbladder from renal cell carcinoma presented with acute cholecystitis

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抄録

症例は67歳,女性.54歳時に他施設で腎癌にて右腎摘出を受けた.その後膀胱転移,左腎転移,膵転移,肺転移を認め当院泌尿器科にてフォローアップされていた.平成21年12月上旬に38℃台の発熱,右季肋部痛を主訴に当院受診した.腹部CT検査にて胆嚢壁の肥厚を認め胆嚢炎の診断にて入院加療となった.入院後抗菌剤による保存的治療を行うも胆嚢炎の再燃を認めたため第19病日にPTGBD挿入したが改善傾向なく第21病日に開腹胆嚢摘出術を施行した.病理検査にて胆嚢頸部付近に3.5×2.5×1.5cmのclear cell carcinomaを認め腎癌の胆嚢転移と診断した.腫瘤は頸部付近の内腔を占拠しており,これが胆嚢管を閉塞し胆嚢炎を起こしたと考えられた.腎細胞癌の胆嚢転移の中でも腫瘍を閉塞機転として急性胆嚢炎を発症した稀な症例であるため文献的考察を加えて報告する.

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被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (12)*注記

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