大腿骨近位部骨折における退院時歩行能力に影響する因子の検討

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  • Factors Influencing Ambulatory Ability of Surgically Treated Hip Fracture Patients at Discharge from Hospitals

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抄録

【目的】大腿骨近位部骨折の退院時の転帰および歩行能力に及ぼす受傷前の日常生活動作(ADL)自立度および認知症の有無の影響を明らかにする.【対象と方法】当院で手術して転院した大腿骨近位部骨折115例の転院先退院時の転帰(退院先)および歩行能力と受傷前のADL自立度および認知症の有無の相関を,地域連携パスのフィードバックデータを用いて検討した.【結果】在宅復帰(自宅→自宅)率は73.1%であった.施設への退院例は自宅退院例に比し退院時の歩行能力が低い傾向にあった.受傷前ADL自立度と退院時の歩行能力には明らかな相関がみられた.受傷前に独力で外出可能だった患者のうち退院時に屋外歩行ができている割合は40.6%で,認知症があると屋外歩行まで回復する割合が認知症なしに比較して有意に低かった.【結論】退院時における歩行能力は転帰に影響し,歩行能力の獲得は受傷前のADL自立度と認知症の有無に影響される.

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