特発性食道破裂の1例

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  • Spontaneous Esophageal Rupture: A Case Report

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抄録

症例は50歳,男性。飲酒時に左胸部痛を自覚し,当院に搬送された。胸部単純CTにて下部食道周囲に縦隔気腫を認め,左胸腔内に中等量の液貯留を認めた。呼吸困難があったため,左胸腔ドレナージを施行したところ,食物残渣の混入した黒褐色の排液を認めた。食道透視にて胸部下部食道に左胸腔内への造影剤の漏出を認めた。特発性食道破裂と診断し,発症後15時間に,左胸腹連続切開で開胸開腹し,一期的縫合閉鎖,胸腔ドレナージ,胃瘻造設を施行した。経過は良好で術後31日目に退院した。発症早期で,穿孔部が比較的小さく,壊死性変化が少ない症例では,必ずしも被覆術の付加は必要ない可能性がある。

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