人工内耳装用時期と言語発達の検討<br>—全国多施設調査研究結果—

• 岩崎 聡

  信州大学附属病院人工聴覚器学講座

• 西尾 信哉

  信州大学耳鼻咽喉科

• 茂木 英明

  信州大学附属病院人工聴覚器学講座 信州大学耳鼻咽喉科

• 工 穣

  信州大学附属病院人工聴覚器学講座 信州大学耳鼻咽喉科

• 笠井 紀夫

  岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科 公益財団法人テクノエイド協会

• 福島 邦博

  岡山大学耳鼻咽喉・頭頸部外科

• 宇佐美 真一

  信州大学耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名

• Evaluation of the relation between speech development and the age at cochlear implantation

抄録

感覚器障害戦略研究「聴覚障害児の療育等により言語能力等の発達を確保する手段の研究」事業として平成21年から1年間に調査した症例対照研究のうち, 人工内耳装用児の現状と語音明瞭度・言語発達に関する検討を行った。対象は幼稚園年中から小学校6年までの両耳聴力レベル70dB以上の言語習得期前の聴覚障害児で, 124施設が参加した。言語検査が実施できた638名のうち人工内耳装用児は285名 (44.7%) であり, 言語発達検査の検討はハイリスク児を除外した190名であった。人工内耳+補聴器併用児が69.5%, 片側人工内耳のみが29.8%, 両側人工内耳が0.7%を占めた。難聴発見年齢は平均11.7ヶ月, 人工内耳装用開始年齢は平均3歳6ヶ月であった。人工内耳装用月齢と最高語音明瞭度とは高い相関を認め, 人工内耳装用開始時期が24ヶ月前とその後で言語発達検査を比較するとすべての検査項目で早期人工内耳装用児群で高い値が得られ, 早期人工内耳の有効性を支持する結果となった。

収録刊行物

• ＡＵＤＩＯＬＯＧＹ　ＪＡＰＡＮ

  ＡＵＤＩＯＬＯＧＹ　ＪＡＰＡＮ 55 (1), 56-60, 2012

  一般社団法人 日本聴覚医学会

キーワード

• 人工内耳
• 言語発達
• 語音明瞭度
• コミュニケーション

詳細情報

• CRID: 1390001204844360960
• NII論文ID: 130004544916
• NII論文ID: 10030745026
• NII書誌ID: AN00000347
• DOI: 10.4295/audiology.55.56
• ISSN: 18837301
• ISSN: 03038106
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012177456
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可