当院にて手術を施行した人工内耳装用児の言語発達評価

  • 菅谷 明子
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 福島 邦博
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 笠井 紀夫
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科 公益財団法人テクノエイド協会
  • 片岡 祐子
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 前田 幸英
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 長安 吏江
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 問田 直美
    岡山かなりや学園
  • 大森 修平
    岡山かなりや学園
  • 西崎 和則
    岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Language development of prelingually deafened children with cochlear implant.

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抄録

本邦で人工内耳手術が開始された初期の難聴児は既に学齢期に達しており, その言語発達の評価が可能な年齢に達している。<br>当科で人工内耳埋め込み術を実施し, 現在難聴幼児通園施設や小学校に在籍している26名の言語発達データを感覚器障害戦略研究聴覚分野にて収集された全国の人工内耳装用児184名と比較した。当科での実施例は新生児聴覚スクリーニング (NHS) の受検率が高く, 生後6ヵ月以内の早期に補聴を開始できている割合が有意に高かった。また, 言語検査結果を比較したところ, 要素的な言語力では平均値で大きな違いはみられなかったが, 当科群では, 国語の学力試験結果が有意に良好であった。<br>システムとして整備された質の高い早期補聴から人工内耳に至るまでの道筋が, 手術後の学力の伸びにつながる可能性が示唆された。

収録刊行物

参考文献 (23)*注記

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