上下顎移動術に骨延長術を施行した片側性唇顎口蓋裂症例

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タイトル別名
  • A Case of Unilateral Cleft Lip and Palate Treated by Maxillomandibular Osteotomy and Maxillary Distraction

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抄録

今回われわれは,片側性唇顎口蓋裂で上顎劣成長と著しい上顎歯列弓の狭窄を伴う症例に対して,上下顎移動術に際し,上顎骨の骨延長術に工夫を加えて良好な結果を得たので報告する。患者は初診時年令16歳2ヶ月の男性で,受け口と叢生を主訴として来院した。上顎歯列弓の拡大後,術前矯正治療を経て,下顎は下顎枝矢状分割術で後方移動,上顎はLe Fort I型の骨切り術後に骨延長術で前方移動を行った。術後矯正治療および鼻口唇修正手術により咬合ならびに顔貌は満足のゆく結果となった。治療期間は4年6ヶ月を要した。治療後6年6ヶ月,保定治療終了後3年6ヶ月を経過したが,拡大した上顎歯列弓と骨格的な後戻りもほとんどみられず,長期に良好な咬合が維持されていた。

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参考文献 (19)*注記

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