急性胆嚢炎に対する経皮的胆嚢ドレナージ術の有用性と予後に関する研究

• 伊藤 啓

  仙台市医療センター消化器内科

• 藤田 直孝

  仙台市医療センター消化器内科

• 野田 裕

  仙台市医療センター消化器内科

• 小林 剛

  仙台市医療センター消化器内科

• 尾花 貴志

  仙台市医療センター消化器内科

• 洞口 淳

  仙台市医療センター消化器内科

• 高澤 磨

  仙台市医療センター消化器内科

書誌事項

タイトル別名

• The usefulness of percutaneous cholecystostomy for acute cholecystitis

抄録

【背景】 急性胆嚢炎に対する治療は早期の胆嚢摘出術であるが, 全身状態不良例や高齢者では手術関連の合併症率は高く, 経皮的胆嚢ドレナージ術 (PC) が有用とされている.<br>【対象と方法】 PCを施行した急性胆嚢炎134例を対象に, 手技的成功率, 臨床的有効率, 偶発症および予後について検討を行った.<br>【結果】 手技的成功率は100%で, 臨床的有効率は90%であった. 偶発症はカテーテルの自然逸脱を0.7%に, 自己抜去を1.5%に認めた. 重篤な基礎疾患を有していた3例は死亡した. PC後99例に対し胆嚢摘出術を施行した. 腹腔鏡下手術を施行した16%で炎症が高度のため開腹下手術に移行した. 非手術例の胆嚢結石例の10%にカテーテル抜去後再発がみられた.<br>【結論】 早期の胆嚢摘出術が施行できない場合には, 急性胆嚢炎に対するPCは有用で安全な治療法である. 胆嚢摘出術を行わない場合, カテーテルの抜去後再発に注意が必要である.

収録刊行物

• 胆道

  胆道 22 (5), 632-637, 2008

  日本胆道学会

キーワード

• 急性胆嚢炎
• 胆嚢ドレナージ術
• 胆嚢穿刺吸引術
• 胆嚢摘出術, 腹腔鏡下胆嚢摘出術

詳細情報

• CRID: 1390282679325463680
• NII論文ID: 10030905906
• NII書誌ID: AN10062001
• DOI: 10.11210/tando.22.632
• ISSN: 18836879
• ISSN: 09140077
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009124870
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可