配偶者を亡くした高齢遺族のスピリチュアリティに関する質的研究

  • 生田 奈美可
    山口県立大学大学院健康福祉学研究科健康福祉学専攻博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • A Qualitative Study of Spirituality of the Elderly Bereaved who have Lost their Spouse
  • ハイグウシャ オ ナクシタ コウレイ イゾク ノ スピリチュアリティ ニ カンスル シツテキ ケンキュウ

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抄録

本研究の目的は,配偶者を亡くした高齢遺族のスピリチュアリティの内容を明らかにすることである。配偶者を亡くした高齢遺族13名(女11名,男2名)に対し半構造化面接法を行い,質的帰納的に分析した。その結果,配偶者を亡くした高齢遺族のスピリチュアリティに関わる経験として,8つのカテゴリと20のサブカテゴリが見出された。配偶者の死の喪失感や痛みは,高齢遺族に,1)スピリチュアルペイン,を発動させ,2)存在の意味の探求,3)ひとりで生きる,という行動的探究を引き起こしていた。遺族は,このような人生の意味や目的を探求していくなかで,4)繋がりの実感,5)感謝の気持ち,6)自己を超越したものへの関心,7)超越した存在への故人の配置,という体験をしていた。最終的に,自己,他者,超越的なもの,故人との関係の調和を見出し,8)新たな「わたし」意識,を持つようになっていた。

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