大動脈弓部全置換術後にBentall手術を行った大動脈炎症候群の1例

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タイトル別名
  • A Case of Aortitis Syndrome which Required a Bentall Reoperation after Total Arch Replacement

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抄録

要  旨:大動脈炎症候群により大動脈弓部とその分枝に瘤化を来したため弓部全置換術を行い,その後急激な経過で再び吻合部瘤化を来したためBentall手術を施行した症例を報告する.症例は41歳女性.2010年2月に大動脈炎症候群に伴う上行弓部大動脈瘤に対して,上行弓部置換術を行った.術後経過良好で外来経過観察となるが,経過中に人工血管近位側および遠位側吻合部に仮性動脈瘤形成,さらにValsalva洞拡大に伴う大動脈弁閉鎖不全症を認めたため再手術としてBentall手術を行った.手術は両腋窩および右大腿動脈送血による体外循環下に21 mm弁付きグラフトを用いた.術後経過は良好で,その後残存する遠位側の仮性動脈瘤に対してはステントグラフト内挿術を施行し経過良好である.大動脈炎症候群の弓部全置換術後症例に対して,近位吻合部はBentall手術,遠位吻合部はTEVERを二期的に施行し成功したので報告する.

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参考文献 (6)*注記

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