境界型の時期から10年以上の臨床経過を追えたcommon mutation(HNF1A/P291fsinsC)を有するMODY3の1例

書誌事項

タイトル別名
  • 14-Year Follow-up of a MODY3 Patient with HNF1A/P291fsinsC
  • 症例報告 境界型の時期から10年以上の臨床経過を追えたcommon mutation (HNF1A/P291fsinsC)を有するMODY3の1例
  • ショウレイ ホウコク キョウカイガタ ノ ジキ カラ 10ネン イジョウ ノ リンショウ ケイカ オ オエタ common mutation (HNF1A/P291fsinsC)オ ユウスル MODY3 ノ 1レイ

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抄録

症例は27歳女性.肥満歴はなく,父親,姉,父方祖母に糖尿病の家族歴あり.12歳時に初めて尿糖を指摘され,13歳時に75 g経口糖負荷試験にて耐糖能障害とインスリン初期分泌能の低下が認められた.14歳時に糖尿病と診断され,この際の精査にてHNF1A遺伝子P291fsinsC変異が同定されMODY3と診断された.23歳時にHbA1c 6.0 %台(JDS値)となった.27歳時にHbA1c 6.5 %と増悪あり入院となった.グルカゴン負荷試験にてインスリン分泌能の低下(CPR前0.8 ng/ml,6分後1.8 ng/ml),アルギニン負荷試験にてグルカゴンの過大反応(PGC前133 pg/ml→peak 600 pg/ml)あり,インスリン療法が導入された.経過中糖尿病合併症の出現は確認されなかった.本例の遺伝子変異は世界各地で報告されているが臨床像に大きな相違が見受けられるようであり,文献的考察を加え報告する.<br>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 55 (8), 632-637, 2012

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (22)*注記

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