「重症感」の症候学的考察

  • 佐仲 雅樹
    城西国際大学薬学部臨床医学教室 東邦大学医療センター大森病院 総合診療・救急医学講座
  • 瓜田 純久
    東邦大学医療センター大森病院 総合診療・救急医学講座
  • 中西 員茂
    東邦大学医療センター大森病院 総合診療・救急医学講座
  • 中嶋 均
    東邦大学医療センター大森病院 総合診療・救急医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Pathophysiologic consideration of an intuitive “sense of alarm”
  • 「重症感」の症候学的考察 : 直感を共通言語化する
  • 「 ジュウショウカン 」 ノ ショウコウガクテキ コウサツ : チョッカン オ キョウツウ ゲンゴカ スル
  • 直感を共通言語化する

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抄録

要 旨<br> 経験豊富な医師や看護師は, 一見軽症と映る患者に対して直感的に「重症感」を抱くことがある. このような直感的判断の重要性は広く認識されているが, いまだ経験則と言わざるを得ない. そこで我々は本稿において, 「重症感」の具体的意味を考察し, 1つの病態生理学的/症候学的モデルを提唱した. このモデルに基づいて言語化すれば, 重症感とは, 病態生理学的には「生体のホメオスタシスが破綻する前兆」であり, 症候学的には「急性に発症する全身性自律神経反応とacute sickness behavior」である. 重症感という直感を言語化し, 研修医や新人看護師に伝えることは, 「危険な患者」の見逃し防止につながると考えられる.

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参考文献 (58)*注記

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