大網脱出を伴った小児胸部刺創の1例

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  • A CASE OF PENETRATING CHEST INJURY WITH OMENTAL HERNIATION IN A CHILD

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抄録

<p> 8歳, 男児. 前胸部を包丁で刺され約8時間後に当院に搬入された. 来院時のバイタルサインは安定していたが, 左前胸部に約4cm大の刺創があり大網が脱出していた. CT上, 左血気胸と少量の腹腔内出血を認め胸腔ドレーン挿入後, 左横隔膜損傷の診断で緊急手術を行った. 左横隔膜・肝・胃小網血管・肋骨切断と心膜の損傷を認め, これらを修復した. 経過良好で第19病日に独歩退院した. 小児は体幹が小さく臓器が隣接して存在するため, 成人と比べ同一凶器・同一外力でも複数臓器の損傷となりやすい. 小児の横隔膜損傷を伴う胸部刺創症例では, 腹腔内臓器損傷を疑い治療にあたるべきである. 小児の胸部刺創は非常にまれであるため文献を加え報告する.</p>

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参考文献 (13)*注記

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