バッチ法およびカラム法によるホウ素の地中移行特性

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タイトル別名
  • Migration Characteristics of Boron by Batch and Column Methods
  • バッチホウ オヨビ カラムホウ ニ ヨル ホウソ ノ チチュウ イコウ トクセ

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抄録

石炭火力発電所から発生する石炭灰には種々の微量元素が含まれている.そのため.石炭灰の埋立処分に際し.石炭灰から溶出した微量元素の万一の周辺土壌・地下水中への移行・拡散を想定し.その吸着挙動を明らかにすることは必要である.微量元素の一つであるホウ素は.地下水中で主に荷電を有しない形態となっているため.他の微量元素と比較して地中での移動度が高いことから.ホウ素の土壌・地下水中での吸着・移行挙動を明らかにすることは重要である.本研究では.異なる3方法(バッチ試験.ミニカラム試験.大型ライシメータ試験)によりホウ素の土壌への吸着挙動を検討した.その結果.本実験の範囲では.ホウ素吸着はヘンリー式で評価できること.共存イオンの影響をほとんど受けないこと.弱アルカリ性で最大吸着量を示すことがわかった.また.ヘンリー式の比例定数であり.吸着パラメータとなる分配係数は.試験方法に依存しないことも明らかになった.このことから.20mg/L程度の比較的低濃度のホウ素の地中移行挙動は.地下水のpH変化を伴わない場合.土壌固有の分配係数をバッチ法のような簡便な方法によって測定し.溶出ホウ素の移行を予測・評価できることを示す.

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