バーチャルリアリティ技術を用いた買い物課題による高次脳機能検査の開発

• 岡橋 さやか

  京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻

• 関 啓子

  神戸大学大学院 保健学研究科 リハビリテーション科学領域

• 長野 明紀

  京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻

• 種村 留美

  神戸大学大学院 保健学研究科 リハビリテーション科学領域

• 小嶌 麻木

  医療法人 友紘会 西大和リハビリテーション病院 リハビリテーション部

• 羅 志偉

  神戸大学大学院 システム情報学研究科 計算科学専攻

書誌事項

タイトル別名

• Development of a virtual shopping test for the evaluation of cognitive function in brain-damaged patients

抄録

我々は高次脳機能評価のためのバーチャルリアリティシステム (VR 検査) を開発した。仮想の商店街における買い物遂行過程から, 正答数, 買い物リストや鞄の使用回数, 移動回数, 所要時間を評価する。本研究の目的は, VR 検査が脳損傷者に適用可能かを調べ, 本検査と既存の神経心理学的検査との関連を検討することである。対象は脳損傷者 10 名, 健常者 10 名であり, 脳損傷者には VR 検査, MMSE, 星印抹消・文字抹消試験, SDMT, CPT の反応時間課題, RBMT, BADS の動物園地図検査, 質問紙を実施し, 健常者にはVR 検査と MMSE を行った。その結果, 脳損傷者は健常者より VR 検査成績が有意に悪く, 本検査は MMSE, SDMT, 反応時間課題, RBMT, 日常生活健忘チェックリストとの間に有意な相関を認めた。以上より, VR 検査は脳損傷者の高次脳機能評価に適用でき, その所見は展望記憶や全般性注意と関連があることが示唆された。

収録刊行物

• 高次脳機能研究 （旧 失語症研究）

  高次脳機能研究 （旧 失語症研究） 32 (2), 302-311, 2012

  一般社団法人 日本高次脳機能障害学会

キーワード

• 高次脳機能障害
• 評価
• 開発
• バーチャルリアリティ
• 日常生活

詳細情報

• CRID: 1390282680180372480
• NII論文ID: 10031154767
• NII論文ID: 50008232809
• NII書誌ID: AA1182424X
• DOI: 10.2496/hbfr.32.302
• ISSN: 18806554
• ISSN: 13484818
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012285521
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可