内視鏡下摘出術を行った先天性真珠腫の検討

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  • Exclusive endoscopic middle ear surgery for congenital cholesteatomas

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抄録

近年早期に発見され鼓室に限局した先天性真珠腫例が増加している。鼓室内に限局している例では、内視鏡下に摘出術を行うと低侵襲で確実な摘出が可能になると考えられる。本報告では内視鏡下耳科手術で摘出した症例を検討し、先天性真珠腫に対する内視鏡下耳科手術の適応を考察した。過去2年あまりの間に、手術を行った9例の小児先天性真珠腫について検討を行った。そのうち6例で内視鏡下耳科手術での摘出が可能であった。6例のCT上の真珠腫直径は平均3.6mmで、Potsicらの病期はI期またはII期であった。一方3例では乳突削開型鼓室形成術を段階手術として行い、これらはいずれもIII期であった。いずれの症例でも手術合併症はなく、経過観察期間が短いながらも再発はない。以上よりCT上の直径4mm以下、I期またはII期の症例が経外耳道的内視鏡下摘出術の適応になると考えられる。特に前上部型でclosed型の症例は良い適応であると思われた。

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参考文献 (11)*注記

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