石灰沈着性頚長筋炎の3例

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抄録

石灰沈着性頚長筋炎は,後頚部痛,頚部運動制限,発熱を来す比較的稀とされる疾患である.その症状や検査所見から,他の急性後頚部痛を来す,化膿性脊椎炎,咽後膿瘍,髄膜炎などの感染症との鑑別が重要である.今回,我々は石灰沈着性頚長筋炎を3例経験した.本疾患の臨床的特徴はCTや単純X線撮影での第二頚椎前面,頚長筋付着部付近の石灰化像であり,今回経験した3例すべてにこれらの所見が認められ診断に至った.MRIは頚長筋の炎症をとらえ,他の後頚部痛を来す疾患との鑑別に有用であるが,MRIのみで石灰沈着性頚長筋炎を診断することは難しく,CT,単純X線撮影が診断に有用であると考えられる.

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