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抄録
石灰沈着性頚長筋炎は,後頚部痛,頚部運動制限,発熱を来す比較的稀とされる疾患である.その症状や検査所見から,他の急性後頚部痛を来す,化膿性脊椎炎,咽後膿瘍,髄膜炎などの感染症との鑑別が重要である.今回,我々は石灰沈着性頚長筋炎を3例経験した.本疾患の臨床的特徴はCTや単純X線撮影での第二頚椎前面,頚長筋付着部付近の石灰化像であり,今回経験した3例すべてにこれらの所見が認められ診断に至った.MRIは頚長筋の炎症をとらえ,他の後頚部痛を来す疾患との鑑別に有用であるが,MRIのみで石灰沈着性頚長筋炎を診断することは難しく,CT,単純X線撮影が診断に有用であると考えられる.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 62 (2), 350-353, 2013
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679917579520
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- NII論文ID
- 10031160485
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- NII書誌ID
- AN00126582
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可