数理的観点から見た生物システムにおける認識のロバスト性

• 小川 健一朗

  東京工業大学大学院知能システム科学専攻

• 三宅 美博

  東京工業大学大学院知能システム科学専攻

書誌事項

タイトル別名

• Robustness for Recognition in Living Organisms from a Mathematical Viewpoint

抄録

我々は，ショウジョウバエの頭尾軸形成における遺伝子発現の理論的研究を通じて，多細胞生物における細胞の観測行為と観測結果の関係を数理的にモデル化し，個体差に対する遺伝子の発現パターンのロバスト性に対して新たな説明を与えた．この数理モデルは，発生生物学の問題に限らず，広く生物システムにおける主体の行為と知覚，およびそれに基づく認識のロバスト性に関する現象をモデル化する際に数理的観点から示唆を与えるものと考えられる．そこで，本稿では，ショウジョウバエの頭尾軸形成における遺伝子発現におけるロバスト性の問題を例にして，この数理モデルの特徴について解説を行う．

収録刊行物

• 日本神経回路学会誌

  日本神経回路学会誌 20 (1), 7-13, 2013

  日本神経回路学会

詳細情報

• CRID: 1390001204467240832
• NII論文ID: 10031163974
• NII書誌ID: AA11658570
• DOI: 10.3902/jnns.20.7
• ISSN: 18830455
• ISSN: 1340766X
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnns/20/1/20_7/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可