ハウス内の土壌特性とトマト収量に及ぼす不耕起とヘアリーベッチマルチの影響

  • 荒木 肇
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
  • 藤井 崇
    デルモンテジャパン(株)

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of No-Tillage and Hairy Vetch Mulch on Soil Properties and Tomato Yield in Plastic Greenhouse

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抄録

新潟大学農学部村松ステーション(黒ボク土)で,プラスチックハウスでの土壌特性の変化とトマト収量に及ぼす不耕起とヘアリーベッチ(以下HV)マルチの影響を調査した.1998年10月5日にHVを5 kg/10aの密度で播種し,1999年4月にHV生育場所にハウスを設置し,5月13日に刈り倒して残渣マルチとした.ハウス内の 4 試験区に,台木‘影武者’に接ぎ木した‘桃太郎T93’を5月14日に定植し,9月30日まで栽培した.試験区は①耕起,②不耕起,③耕起後にHV を敷く(耕起-HV),および④不耕起にHV を敷く(不耕起-HV)の4種とした.プラスチックハウスへの不耕起とHV の導入について,土壌環境からみると,不耕起では高い土壌硬度を示すが,不耕起-HV では土壌硬度を低下させ,土壌3相の構成比率の変化を緩和することが明らかになった.トマト収量は耕起-HV で最大となり,ついで耕起と不耕起-HVで,不耕起では減少した.HV マルチはトマト生育初期にトマト植物体中の硝酸含有量を高め,それが生育促進と収量増加に結びつくと考えられた.

収録刊行物

  • 農作業研究

    農作業研究 48 (1), 11-20, 2013

    日本農作業学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (47)*注記

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