日本で採取した風送黄砂がマウス造精機能および精子運動能に与える影響

• 吉田 成一

  大分県立看護科学大学

• 西川 雅高

  国立環境研究所

• 押尾 茂

  奥羽大学

• 賀 淼

  大分県立看護科学大学

• 市瀬 孝道

  大分県立看護科学大学

書誌事項

タイトル別名

• Airborne Asian sand dust aggravates mouse spermatogenesis and sperm quality
• ニホン デ サイシュ シタ フウソウコウサ ガ マウスゾウセイキノウ オヨビ セイシ ウンドウノウ ニ アタエル エイキョウ

抄録

<tt>様々なモデル粒子がマウスの雄性生殖機能に悪影響を与えることが明らかにされてきた、しかし、実際に日本に飛来する粒子状物質による雄性生殖機能への影響については不明である。そこで、壱岐で採取した粒子状物質を用い、マウスの精子産生能への影響を検討すると共に、精子性状への影響を併せて検討し、雄性生殖機能に与える影響を解析した。</tt>6 <tt>週齢の雄性</tt>ICR <tt>系マウスを用いた。壱岐で採取した粒子を</tt>360 <tt>℃で</tt>30 <tt>分加熱処理し、吸着している有機物を除去したもの</tt> (H-AASD) <tt>と採取した状態の壱岐粒子</tt> (AASD) <tt>を生理食塩水に懸濁し一匹あたり</tt>100μg<tt>、</tt>2<tt>週間に一度</tt>4<tt>回投与した。精巣一日精子産生能</tt> (DSP/g testis)<tt>は</tt>H-AASD <tt>および</tt>AASD <tt>投与群共に対照群と比較しそれぞれ</tt>11.4%<tt>、</tt>17.7%<tt>低下した。一方、精巣上体尾部中精子は</tt>AASD <tt>投与群で、運動率、前進運動率、平均速度、頭部振幅値、頭部振幅回数が、それぞれ、対照群と比較し、</tt>18.9%<tt>、</tt>28.4%<tt>、</tt>21.0%<tt>、</tt>18.9%<tt>、</tt>21.0%<tt>有意に低下し、精子性状の低下が認められた。しかし、</tt>H-AASD <tt>投与群ではこれらの影響は認められなかった。 以上のことより、日本に飛来している粒子状物質により雄性生殖機能が低下することが示唆され、</tt>DSP/g testis <tt>の低下は粒子状物質そのものが、精子性状の低下は粒子状物質に吸着している有機物質に起因することが示唆された。</tt>

収録刊行物

• 大気環境学会誌

  大気環境学会誌 48 (4), 175-180, 2013

  公益社団法人 大気環境学会

キーワード

• asian sand dust
• sperm production
• sperm quality
• male reproduction
• mouse
• organic substance

詳細情報

• CRID: 1390282679592527744
• NII論文ID: 10031173846
• NII論文ID: 40019764867
• NII書誌ID: AN10512108
• DOI: 10.11298/taiki.48.175
• COI: 1:CAS:528:DC%2BC3sXhsFajsb7O
• ISSN: 21854335
• ISSN: 13414178
• NDL書誌ID: 024799406
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024799406
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2013329886
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可