高齢者における悪性骨軟部腫瘍治療成績向上のための工夫

  • 五嶋 孝博
    がん・感染症センター都立駒込病院整形外科・骨軟部腫瘍科
  • 津田 祐輔
    がん・感染症センター都立駒込病院整形外科・骨軟部腫瘍科
  • 池上 政周
    がん・感染症センター都立駒込病院整形外科・骨軟部腫瘍科
  • 山川 聖史
    がん・感染症センター都立駒込病院整形外科・骨軟部腫瘍科
  • 穂積 高弘
    がん・感染症センター都立駒込病院整形外科・骨軟部腫瘍科
  • 福田 由美子
    がん・感染症センター都立駒込病院病理科
  • 加藤 生真
    がん・感染症センター都立駒込病院病理科
  • 元井 亨
    がん・感染症センター都立駒込病院病理科

書誌事項

タイトル別名
  • Means and Ideas to Improve Therapeutic Outcome of the Elderly Patients with Malignant Musculoskeletal Tumours

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抄録

高齢者人口が増加し,高齢者の悪性骨軟部腫瘍が増加している.本稿では,高齢患者における治療成績向上のために筆者らが行っている工夫を紹介する.治癒が期待できる場合は根治性が最も重要であり,治癒的広範切除を行う.ただし,広範切除が高齢者にとって侵襲が大きすぎる場合には縮小手術を行い,補助療法として術中または術後の放射線照射や光線力学療法を併用している.手術の代わりに重粒子線療法を行うこともある.原発性腫瘍では全身状態を考慮しながら補助化学療法を行うことが多い.治癒が期待できない場合は,ADLやQOLの改善が最重要目標である.この代表が転移性骨腫瘍である.多くは病的骨折を生じるが,長管骨の病的骨折では内固定術でADLの改善を図り,放射線照射を行うことが多い.高齢者では,術後のADL低下が重大な問題で,リハビリテーションの早期開始が重要である.

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参考文献 (16)*注記

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