腹腔鏡下胆囊摘出術における手術の質と外科医教育のバランスについての検討

書誌事項

タイトル別名
  • The Balance Between Maintenance of Surgical Quality and Education of Young Surgeons

この論文をさがす

抄録

目的:若手外科医の手術参加は重要な教育の一環であるが,手術の質を落とすことは許されない.腹腔鏡下胆囊摘出術(LC)において,研修医の参加が手術の安全性や有効性に影響を与えるかどうかを検討した.<br> 
方法:対象は同一術者が行ったLC 39例.手術は術者と助手2名にて施行し,指導医と研修医(初期・後期含む)が助手に加わった群(S群,16例)と研修医のみが助手に加わった群(R群,23例)に分けて,患者背景,手術因子,術後因子に関して比較検討した.<br> 
結果:両群の患者背景,術中出血量や術後合併症発生率,術後在院日数に差はなかった.手術時間はR群がS群に比べて有意に長く,とくに胆囊炎非合併症例で長かった.<br> 
考察:LCにおいて研修医のみを助手にした場合,手術時間は有意に長くなるが合併症が増えることはなかった.指導医と共に研修医が手術に参加すれば,手術の質を落とすことなく,教育にも有用と考えられた.

収録刊行物

参考文献 (16)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ