日本人small-for-gestational age児における血管内皮増殖因子遺伝子多型の関与の検討

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  • Vascular Endothelial Growth Factor Genetic Polymorphisms in Newborns with Small-for-Gestational Age

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背景:血管内皮増殖因子(VEGF)は, 胎生期の血管形成や胎盤血管形成において重要な役割を果たしている. そのVEGF遺伝子多型は種々の周産期の疾患への関与が報告されているが, small-for-gestational age(SGA)児への関与については明らかではない. 対象・方法:神戸大学病院周産母子センターに入院した初産の新生児のうち, 出生体重が在胎週数の平均の発育より-1.5SDを下回った児41例をSGA群, 在胎週数通りの発育を遂げた児44例をAGA群とした. 奇形症候群, 染色体異常は除外した. 2群間において, VEGF遺伝子型を周産期背景因子と共に比較検討した. 結果:2群間の周産期背景因子は, 妊娠高血圧症候群の割合がSGA群で有意に多かった. VEGF遺伝子型のアリル頻度は, -1498T>CのTアリル頻度, -634C>GのCアリル頻度がSGA群で有意に高かった. また, 遺伝子型頻度は, -1498T>CのCC型がSGA群で有意に少なく, -634C>GのCC型がSGA群で有意に多かった. 多変量解析の結果, 妊娠高血圧症候群とともに-634C>GのCC型がSGAの有意な危険因子であった. 結論:VEGF-634C>GのCC型は, SGAの発症に関与している可能性がある.

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