書誌事項
- タイトル別名
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- Speech production in prelingually deaf children with cochlear implants: Formant analysis of japanese vowels
- ―母音のフォルマント周波数に関する検討―
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抄録
要旨: 人工内耳装用児の母音構音に着目し, 5母音の第1フォルマント (F1), 第2フォルマント (F2) の解析を行なった。その結果を人工内耳以前のろう ・ 難聴児の先行研究と比較検討した。/a/は健聴児のF1, F2分布領域に位置するものが多く, ろう ・ 難聴児の結果と一致した。しかし, その他の母音では健聴児のF1, F2分布域を逸脱するものがあり, その逸脱に一貫した傾向は得られなかった。1症例は5母音全てが健聴児のF1, F2分布域内に分布したが, 他3名は5母音のうちいずれかが健聴児の分布域内からの逸脱があった。5母音のF1, F2の上限値と下限値の比について見ると, 健聴児ではF1の上限値/下限値は1.5~2倍と健聴児に関する先行研究と差がない結果であったが, F2の上限値/下限値は健聴児が約3倍あるのに対して, 人工内耳装用児は1.5~2.2倍であり, F2値変動域の狭小化が示された。これらの結果より, 人工内耳装用児は, ろう ・ 難聴児同様に舌運動範囲が小さくなっていることが示唆された。
収録刊行物
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- AUDIOLOGY JAPAN
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AUDIOLOGY JAPAN 56 (4), 298-305, 2013
一般社団法人 日本聴覚医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679820095232
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- NII論文ID
- 10031195609
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- NII書誌ID
- AN00000347
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- ISSN
- 18837301
- 03038106
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可