当院における魚骨による消化管穿孔症例の検討

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タイトル別名
  • Clinical Analysis of Patients with Gastrointestinal Tract Perforation Caused by Fish Bone

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抄録

要旨:1999年から2011年の13年間で,魚骨による消化管穿孔10例について検討を行った。平均年齢は70±10歳,発症形式は急性発症型が8例,慢性発症型は2例であった。入院時CT検査を施行した9例の穿孔部位は,胃1例,小腸4例,S状結腸2例であり,慢性発症型の2例は穿孔部位を確認できなかった。腹部CT検査を施行した9例中 4例にfree airを認め,4例とも術中に魚骨を確認し摘出できた。Free airを認めなかった5例中4例に開腹手術を施行したが,急性発症型2例では術中に魚骨や穿孔部位が確認できず,保存的治療を施行した1例は,1ヵ月間CT検査にて経過観察を行い,魚骨の消失を確認した。魚骨による消化管穿孔症例に対しては,腹部症状やCT検査の結果により治療方針を決定することが重要である。

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参考文献 (19)*注記

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