意識消失を契機に発見された壊死型虚血性小腸炎の1例

• 豊川 貴弘

  馬場記念病院外科

• 寺岡 均

  馬場記念病院外科

• 北山 紀州

  馬場記念病院外科

• 埜村 真也

  馬場記念病院外科

• 金原 功

  馬場記念病院外科

• 西野 裕二

  馬場記念病院外科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Necrosis-Type Ischemic Enteritis Following Loss of Consciousness

抄録

要旨：症例は64歳の男性で，意識消失しているところを当院へ救急搬送された。来院時，意識は清明であったがショック状態のため入院となった。輸液，昇圧剤によりショック状態からは回復したが，翌朝にかけて下腹部痛が徐々に増強し腹膜刺激症状が出現した。腹部CT検査で肝表面，Douglas窩に腹水を中等量認め，小腸の壁内気腫像が出現した。非閉塞性腸管虚血症を疑い緊急手術を施行した。回腸末端より約15cm口側の回腸から約10cmにわたる壊死性変化を認め小腸部分切除術を行った。病理組織学的所見上，腸管壁の全層性壊死を認め，壊死型虚血性小腸炎と診断した。術後経過は良好で，術後第9病日に退院した。壊死型虚血性小腸炎は非常にまれな病態で，文献的考察を加えて報告する。

収録刊行物

• 日本腹部救急医学会雑誌

  日本腹部救急医学会雑誌 33 (5), 927-931, 2013

  日本腹部救急医学会

キーワード

• 虚血性小腸炎
• 壊死

詳細情報

• CRID: 1390001204738103296
• NII論文ID: 10031196089
• NII書誌ID: AN10426469
• DOI: 10.11231/jaem.33.927
• ISSN: 18824781
• ISSN: 13402242
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2013373299
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可