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抄録
【はじめに】今回,我々は環椎後弓に発生した骨軟骨腫の稀な1例を経験したので報告する.【症例】47歳男性,9ヶ月前より頚部から肩にかけての疼痛が出現し頚椎MRIを撮像.環椎後弓前縁正中より発生した腫瘍が,頚髄を圧迫しており精査加療目的に当科へ紹介となった.外来にて経過観察をしていたが両上肢のしびれが出現したため腫瘍切除術を行った.病理診断は骨軟骨腫であった.【考察】骨軟骨腫は原発性骨腫瘍のうちで最も発生頻度の高い良性腫瘍であり,主として骨幹端に発生し大腿骨遠位骨幹端,脛骨近位骨幹端に好発する.しかしながら脊椎発生例は比較的稀であり,特に環椎発生例は極めて稀である.通常良性腫瘍であり,神経学的異常所見を認めず大きさも変化ない場合は経過観察とすることが多いが,今回の症例では手術を行い術後症状が消失した.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 62 (3), 517-523, 2013
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679916716416
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- NII論文ID
- 10031200270
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- NII書誌ID
- AN00126582
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可