内外痔核に対するEA法の有用性

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  • Usefulness of EA Method as a Radical Treatment for Hemorrhoids

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抄録

目的:痔核治療において,同一痔核の外痔核部位を切除し内痔核部位にaluminum potassium sulfate and tannic acid(以下ALTA)療法を行うEA法について,治療成績を中心に報告する.対象:症例は2011年2月より2013年1月までに,EA法を1主痔核以上に施行した296例を対象とした.EA法以外の部位はALTA療法による単独治療を施行した.術前のGoligher分類は,II度51例,III度216例,IV度29例であった.外痔核切除ラインは歯状線付近まで切り込み,ligation and excision(以下LE)法に準じて根部を収束させるように結紮した.成績:EA法1ヵ所(1群)が209例,EA法2ヵ所(2群)が75例,EA法3ヵ所(3群)が12例であった.3例(1%)に再発症状を認めたがいずれも1群の症例であった.再発部位はALTA療法による単独治療を選択した痔核であり,外痔核の残存が原因であった.結語:EA法は,外痔核治療に不十分と考えられているALTA療法の欠点を補うだけでなく,LE法における術後合併症の一つである晩期の内痔核根部出血を回避しうるものである.EA法は,今後LE法に代わるより安全な痔核根治術として期待できる.

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参考文献 (12)*注記

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