拡大切除により長期生存した横行結腸癌十二指腸瘻の1例

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タイトル別名
  • A Case of Carcinoma of the Transverse Colon with Duodenocolic Fistula with Long-term Survival after En Bloc Radical Surgery
  • 症例 拡大切除により長期生存した横行結腸癌十二指腸瘻の1例
  • ショウレイ カクダイ セツジョ ニ ヨリ チョウキ セイゾン シタ オウコウ ケッチョウ ガン ジュウニシチョウロウ ノ 1レイ

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抄録

症例は64歳,男性.下痢,腹痛を主訴に受診し下部消化管内視鏡で横行結腸に全周性の2型腫瘍を認めた.上部消化管内視鏡で十二指腸下行脚下部に全周性の腫瘍を認め,大腸との間に瘻孔を認めた.腹部CTでは肝彎曲部結腸に5cm大の腫瘍を認め,膵鈎部との境界が一部不明瞭であった.横行結腸癌十二指腸膵浸潤の診断で,結腸右半切除,幽門輪温存膵頭十二指腸切除,肝部分切除術を施行した.病理所見はpSI(Duo),pN1(1/25),pStage IIIaであった.現在術後51カ月を経過し再発なく健在である.結腸癌十二指腸浸潤は比較的少ないが,今回われわれは横行結腸癌十二指腸瘻に対し,拡大手術を行い長期生存を得られた症例を経験した.結腸癌十二指腸浸潤は当科で過去に経験した症例においても,根治度A手術により長期生存が得られており,治癒切除が可能であれば拡大切除を積極的に検討すべきと考えられた.

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参考文献 (27)*注記

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