脳動静脈奇形と硬膜脳動静脈瘻に対する定位放射線治療の役割

• 芹澤 徹

  築地神経科クリニック東京ガンマユニットセンター

• 樋口 佳則

  千葉大学脳神経外科

• 永野 修

  千葉県循環器病センターガンマナイフ治療部

• 小南 修史

  日本医科大学北総病院脳神経外科

• 平井 達夫

  藤枝平成記念病院ガンマユニットセンター

• 小野 純一

  千葉県循環器病センターガンマナイフ治療部

• 佐伯 直勝

  千葉大学脳神経外科

書誌事項

タイトル別名

• Roles of Stereotactic Radiosurgery for Cerebral Arteriovenous Malformation and Dural Intracranial Arteriovenous Fistula

抄録

 脳動静脈奇形 (cerebral arteriovenous malformation : AVM) と頭蓋内硬膜脳動静脈瘻 (intracranial dural arteriovenous fistula : AVF) に対する定位放射線治療 (stereotactic radiosurgey : SRS) の現状と問題点を述べる. AVMに対するSRSは, 小さな (3cm以下) 手術困難な部位にある場合がよい適応である. AVMに対するガンマナイフ治療計画は三次元的にターゲットを決定し, 同部を過不足なくカバーする. 処方線量は20Gyを目標にする. 出血のリスクの高い血管構築を有するAVMに対し塞栓術を積極的に併用したAVM自験321例のガンマナイフ治療成績では, 血管撮影上の完全閉塞80%, 一過性脳浮腫40%, 放射線壊死3%, latency periodの出血率は5%, 晩発性放射線障害10%であった. 晩発性障害には放射線壊死・嚢胞や慢性被膜性血腫形成があった. 一方, AVFはIVRで残存するAVFがよい適応である. 治療計画では, ターゲットをシャント部のみに絞る方法とシャントの可能性がある静脈洞あるいは硬膜を広めに設定する方法がある. AVMよりシャント流量の減少は早期に認められ, 放射線障害は少ない.

収録刊行物

• Japanese Journal of Neurosurgery

  Japanese Journal of Neurosurgery 22 (12), 917-926, 2013

  日本脳神経外科コングレス

キーワード

• stereotactic radiosurgery
• cerebral arteriovenous malformation
• intracranial dural arteriovenous fistula
• gamma knife radiosurgery
• target embolization

詳細情報

• CRID: 1390282679384253696
• NII論文ID: 10031203491
• NII書誌ID: AN10380506
• DOI: 10.7887/jcns.22.917
• ISSN: 21873100
• ISSN: 0917950X
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2014104425
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可