好酸性細菌Acidocella facilis由来菌体外酸性エステラーゼ遺伝子のクローニング

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  • コウサンセイ サイキン Acidocella facilis ユライ キンタイ ガイ サンセイ エステラーゼ イデンシ ノ クローニング

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抄録

好酸性従属栄養細菌Acidocella facilis AIU409株は、基質としてソルビタンモノエステルであるTweenを含む培地中で培養された時に、菌体外に熱安定性の高い酸性エステラーゼを生産する。エステラーゼをコードする遺伝子(estA)をA. facilis AIU409株のゲノムライブラリーから単離し、大腸菌MV1184にクローニングし、その遺伝子の全塩基配列を決定した。その結果、estAの構造遺伝子が、1881塩基対であることが明らかになった。酸性エステラーゼ遺伝子のオープンリーディングフレーム(ORF)は、627アミノ酸残基(計算された分子量は64、140ダルトン)をコードしていた。ロー囚子非依存性の転写終結シグナルが終止コドンであるTGAのすぐ下流に存在していた。そのN末端予想アミノ酸配列より、酸性エステラーゼの前駆体は、N末端に23個のアミノ酸残基から成るシグナルペプチドを有していた。また、リパーゼのコンセンサス配列であるG-X-S-X-Sの配列が存在することが明らかとなっ。酸性エステラーゼの予想アミノ酸配列から計算された分子量は61,486であり、これはSDS-PAGEによって予想されていた分子量より、やや低い値であった。また、Acidocella facilis酸性エステラーゼの予想アミノ酸配列は、Aeromonas hydrophila由来のacyltrans-ferase12、13)やXenorhabdus luminescens由来のリパーゼ14)と高い相同性を示した。

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