<論文>わが国の児童相談所における心理・社会的アプローチの実践とスーパービジョンの展開

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タイトル別名
  • <Articles>An application of Psycho-Social Approach and supervison in Child Guidance center of Japan

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抄録

今日わが国の社会福祉援助技術の領域で心理・社会的アプローチと呼ばれているモデルは,フロイトによる精神分析理論(力動精神医学)に基づく診断主義的ケースワークとしてアメリカで1920年代から発達し,アメリカのケースワークの主流となり,その後わが国でも取り入れられた援助方法である。わが国では主に児童相談所や精神医学ソーシャルワークの分野で用いられ,利用者や利用者の家族に対する治療的処遇及びその理論に基づくスーパービジョンの方法などにより,特に児童相談所を児童の臨床機関として機能させることに貢献した。その後児童相談所の行政色の強まりと共に,児童相談所の臨床機関としての機能は低減したが,児童及びその家族を行政機関において深く治療的に処遇することができた功績と,診断主義的アプローチの人間理解の深さの意義は,今日の社会福祉実践の領域において再検討されるべきであると考える。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572261551696733184
  • NII論文ID
    110000183956
  • NII書誌ID
    AN00109426
  • ISSN
    02885247
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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