<論文>阪神大震災の俳句についての一考察 <Article>A Study of Haiku about the Disaster of the Great Hanshin Earthquake

この論文にアクセスする

この論文をさがす

抄録

阪神大震災が起きて約1ヵ月余り過ぎた頃, 朝日新聞社の朝日俳壇が「阪神大震災を詠む」と題して, 俳句特集を同紙の朝刊(平成7年2月26日)に掲載した。今回は, これを対象として最短詩型の俳句が, この阪神大震災の被害の状況と人間の生きざまを, どのように捉(とら)え, どのように表現しているかを考察してみることにした。そこで, I.「阪神大震災の俳句の特徴」として, 1.「俳句の傾向と内容等について」では, 俳句の傾向としては, 現実を直視した在りのままの姿や実感を表現したものが多かった。また, その素材・内容は多岐にわたり, 阪神大震災の全容をほぼ活写していた。2.「俳句に使用された語句について」では, 地震, 被災, 避難, 瓦礫, 遺体, 生きる糧などがあり, また, 断層, FAX(FACS), ガス管, 高架, ボランティア, トイレなど普通俳句であまり使われないことばがあった。3.「俳句の最後の言葉の品詞について」では, 動詞が一番多く, 次は名詞, 3番目は助詞であり, 助動詞と形容詞は少なかった。4.「俳句における無季語と字余りについて」では, 両方とも全60句中8句ずつであった。このうち無季語の俳句については, 事前に予想していたよりはるかに少なかった。5.「俳句における切字の『や』と読点の使用について」では, 切字の「や」は全60句中4句であった。また, 俳句の中に読点があるのは, 全60句中1句のみであった。この俳句での読点の使用は, その句の焦点をぼかしてしまう恐れがあり, 特に注意が必要である。以上, 5項目を特集俳句全60句について分析・考察した。なお, 俳句の特性から理解を深めるため, II.「阪神大震災の俳句の鑑賞・批評」として, 特集俳句60句から特に10句を選んで鑑賞・批評した。

収録刊行物

  • 聖カタリナ女子短期大学研究紀要

    聖カタリナ女子短期大学研究紀要 30, 201-213, 1997-03-10

    聖カタリナ大学短期大学部

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110000484592
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10502727
  • 本文言語コード
    JPN
  • ISSN
    02869748
  • データ提供元
    NII-ELS 
ページトップへ