漢字系学習者のための漢字教育のあり方 : 韓国人の日本語学習者を中心に

• 曺 喜澈

• CHO Hee Chul

書誌事項

タイトル別名

• Kanji Teaching to Kanji Area Students : Focusing on Korean Students Studying Japanese

抄録

これまでの漢字文化圏の学習者に対する漢字教育は、すでに漢字の下地があるものとみなされ、非漢字文化圏の学習者に対する漢字教育に比べてみると、相対的になおざりにされてきた感がある。 韓国人の既習の漢字能力を大いに活用して、日本語の教育に臨むべきであるが、安易に両国語の類似性だけを強調して、日韓両国の漢字の異同を見逃してはいけない。日韓両国の代表的な漢字使用の基準である、常用漢字と基礎漢字には、字種および字 体はもちろん、音や訓などにも数多くの違いがみられる。さらに、使用頻度や実態にもかなりのずれがみられる。 したがって、日本語学習や教育においてはいうまでもなく、教材や辞書・字典など の作成においても両国の漢字の位相をよく工夫・研究し、韓国人の日本語学習者のための教育方法を講じなければならない。本稿は、主に日本の「常用漢字」と韓国の「基礎漢字」を対照比較しつつ、日本語の漢字教育を行なう際に注意すべき点をまとめ、 韓国人学習者のための漢字の学習法・指導法の改善に資することを期したものである。

収録刊行物

• 世界の日本語教育. 日本語教育論集

  世界の日本語教育. 日本語教育論集 4 61-73, 1994-06-01

  国際交流基金日本語国際センター

詳細情報

• CRID: 1390290699859262208
• NII論文ID: 110000543804
• NII書誌ID: AN10390791
• ISSN: 09172920
• DOI: 10.20649/00000200
• Web Site: https://jpf.repo.nii.ac.jp/records/206
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • CiNii Articles