グリム童話と『日本の昔ばなし』の比較 : 昔話に登場する小人たち

書誌事項

タイトル別名
  • グリム ドウワ ト ニホン ノ ムカシバナシ ノ ヒカク ムカシバナシ ニ トウジョウ スル コビト タチ

この論文をさがす

抄録

application/pdf

グリム童話に出てくる小人たちは意外と人が善い。でも、小人たちは、神と悪魔・魔女の中間にあって、悪魔・魔女に傾いた存在か悪魔そのもので、神秘的、地下的、地獄的な所があって、不気味な感じがする。その像は、古くからの民間伝承の様々な精や神々とキリスト教が入り混ざってできたものであろうが、どこか一神教の香が漂う。これに対し、『日本の昔ばなし』の小人たちは、悪魔・魔女の要素はまったくなく、神々に近い存在か、神々、天人そのものである。にもかかわらず、小人たちは、自然宗教的、多神教的雰囲気の中で登場し、地上的、人間的で、あけっぴろげで、子供のように笑ったり喜んだりする、可愛らしい存在である。

論説 / Article

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ