Pre DIC状態に陥り, 皮下気腫, 縦隔気腫および後腹膜気腫を伴った神経性食欲不振症の1例

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タイトル別名
  • A Case Report of Anorexia Nervosa with Pneumomediastinum, Pneumoretroperitoneum, and Subcutaneous Emphysema

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抄録

神経性食欲不振症に皮下気腫, 縦隔気腫, 後腹膜気腫, pre DICを合併した15歳の女子中学生の症例を経験した.初診時の体重は34.5kg(BMI 13)であり, 7日後の再来時に体重が29.5kg(BMI 11.1)に減少していた.画像検査で頸部から腰部に及ぶ広範囲な皮下気腫と縦隔気腫, 後腹膜気腫があり, 採血検査ではpre DICを認め緊急入院となった.床上安静, メシル酸ガベキセートの投与で約1週間後にpre DIC状態を脱し, 3週間後に気腫は消失した.気腫は, 低栄養による軟部組織の脆弱性に起因すると考えられ, 急激に体重減少を生じる場合, 重篤な合併症が発症する危険性が高く, 注意が必要だと考えられた.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 39 (5), 361-367, 1999

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (16)*注記

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