炒め物の際の油の劣化について

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タイトル別名
  • Deterioration of Pan-Frying Oil

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抄録

(1)フライパン上で,油を少量あるいは薄膜の状態で加熱すると,揚げ鍋等での大量の油の加熱に比べ,加熱時間が短いにもかかわらず,油の劣化はかなり激しい。(2)キャベツを実際に妙めた際には,油のみの加熱の場合ほどの劣化はみられなかったが,やはり,揚物油より劣化が著しかった。(3)薄膜状態での加熱油をケイ酸カラムクロマトグラフィーで分別したところ,グリセリドニ量体が形成されていることが確認された。特に,有毒グリセリドダイマーと思われる区分が3%程度と高く,栄養的にはあまり好ましい状態とはいえない。(4)油を薄膜で加熱すると,POV200程度まで過酸化物が蓄積することを見出した。

収録刊行物

  • 調理科学

    調理科学 11 (2), 139-142, 1978-06-30

    調理科学研究会

被引用文献 (2)*注記

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