市販食塩代替塩味料の食塩代替効果について

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  • Seasoning Effect by the Addition of Substituted Salt to Food

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抄録

市販の食塩代替塩味料(以下,代替塩)の食塩代替性について,食パンとすまし汁に市販の代替塩を添加して,食塩代替の可能性を官能検査法を用い検討した。試料はそれぞれ,65%代替塩を添加したもの(「65%代替塩食パン」,「65%代替塩すまし汁」),99%代替塩を添加したもの(「99%代替塩食パン」,「99%代替塩すまし汁」),65%代替塩中に含まれるNaClと同量になるように基準量の35%のNaClのみを添加したもの(「65%減塩食パン」,「65%減塩すまし汁」)を調整し,官能検査を行ない次のような結果を得た。1.食パンについては,食塩を添加した「標準食パン」が最も好まれ,次いで「65%代替塩食パン」,「65%減塩食パン」の順で好まれ,「99%代替塩食パン」が最も好まれなかった。2.すまし汁については,食塩を添加した「標準すまし汁」が最も好まれ,次いで「65%代替塩すまし汁」,「65%減塩すまし汁」の順で好まれ,「99%代替塩すまし汁」が最も好まれなかった。3.市販の65%代替塩を添加したものは,65%代替塩中に含まれるNaClと同量のNaClのみを添加したものに比べ,より強い塩味を呈する事が明らかになった。本研究の概要については,昭和57年10月,郡山女子大学,第36回もみじ会で発表した。本研究にあたり官能検査にご協力いただいた,研究生の大竹春代,三浦ちか子,増子陽子,今泉美喜子の皆さん,及び,文献収集にご協力いただいた本学栄養指導研究室の芳賀文子教授,小峰洋美助手に深謝致します。

収録刊行物

  • 調理科学

    調理科学 16 (3), 177-181, 1983-10-20

    調理科学研究会

被引用文献 (1)*注記

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